2008/3/29

日教組vsプリンスホテル

Filed under: (1)コンプライアンスとは — 家坂圭一 @ 0:30

■ニュースの概要

日本教職員組合(日教組)が、2月2日~4日に実施予定の全体集会のために、グランドプリンスホテル新高輪の宴会場と客室を予約していました。
しかし、昨年11月になって、ホテル側からその予約を一方的に解除。
日教組は契約解除の無効を求め、裁判所に解除無効の仮処分を申請し、東京地裁・東京高裁ともに日教組の会場使用を認める決定をしました。
それにも関わらず、ホテル側は契約解除の姿勢を堅持、その結果、日教組は全体集会の開催を断念することになりました。

日教組はプリンスホテルと役員に対し、3億円の損害賠償を求める訴えを提起しています。
また、港区は宿泊契約の解除が旅館業法に違反する可能性があるとして調査しています。

●参照リンク

  1. 日本教職員組合e-station
  2. プリンスホテル~Prince Hotels & Resorts~

2008/3/26

特定継続的役務提供に関するコンプライアンス-ラ・パルレのケース

Filed under: (3)消費者コンプライアンス — 家坂圭一 @ 17:22

■ニュースの概要

エステ業界大手のラ・パルレが顧客との契約において特定商取引法に違反する行為を行ったとして、東京都は同社に対し、3ヶ月間の一部業務停止を命じました。
東京都によると、以下のような行為があったといいます。

  1. 契約を締結する前に概要書面を交付せず、締結後には契約書面を交付しない。
  2. 「結果が出なければエステでない」など過大な広告をする。
  3. 「必ずやせる」「完璧に治る」など事実に反することを告げる。
  4. 契約金額や契約内容など重要な事項について説明しない。
  5. 長時間にわたり迷惑な勧誘をする。
  6. 収入から判断して支払が困難であると知っていて高額な契約をする。

●参照リンク

  1. エステティックサロン経営事業者に対し行政処分を実施|東京都
  2. ラ・パルレ
  3. 【PDF】ラ・パルレ|東京都内17店舗に対する業務の一部停止のお詫びとお知らせ

2008/3/21

訪問販売に関するコンプライアンス-JUKI子会社のケース

Filed under: (3)消費者コンプライアンス — 家坂圭一 @ 21:52

■ニュースの概要

東証一部上場で家庭用ミシン国内3位のJUKIの子会社が訪問販売の際に特定商取引法に違反する行為を行ったとして、経済産業省は訪問販売での勧誘・契約締結を6ヶ月間禁止する業務停止命令を出しました。
この子会社は07年4月にJUKIより家庭製品販売事業を引き継いだJUKI家庭製品株式会社(07年4月以前はジューキジュエリー株式会社)。
経済産業省によると、以下のような行為があったといいいます。

  1. 販売の際に無料点検を装い販売目的を告げない
  2. 十分な点検もせずに修理不能と事実と異なることを告げる
  3. 長時間の居座り・執拗な勧誘をする
  4. 判断力が不足する消費者や高齢者に不適当な勧誘をする、

JUKIグループは既に訪問販売事業からの撤退を決め、2月から訪問販売を停止しています。
また、JUKI家庭製品を4月末に解散する予定です。

時期 主体 内容
05年度以降 経産省 これ以降、数百件の違反事例を認定
07年04月 JUKI 家庭製品販売事業を子会社JUKI家庭製品株式会社に承継させる。
11月 経産省 立入検査の実施
08年02月 JUKI 訪問販売の新規事業停止
訪問販売からの撤退を公表
 03月07日 JUKI 取締役会でアフターサービス専門会社の設置を決議 
03月19日 経産省 6ヶ月の業務停止命令(20日より)
03月25日 JUKI 取締役会でJUKI家庭製品の解散決議(予定)
04月30日 JUKI JUKI家庭製品解散(予定)
09月19日 業務停止期間終了

●参照リンク

  1. JUKI Official 投資家の皆様へ"子会社の行政処分(業務停止命令)に関するお知らせ"
  2. 【経産省】特定商取引法違反事業者に対する行政処分について

2008/3/14

景品表示法に関するコンプライアンス-NTT東西の不当表示

Filed under: (3)消費者コンプライアンス — 家坂圭一 @ 1:08

■ニュースの概要

  広告の表示 実態
接続手数料 表示なし
小さくて見えない

有利誤認表示
1回当たり31.5円かかる
通話料割増 3分8.925円
→3分10.5円
(昼間・区域内の場合)

NTT東西が2007年7月に始めたサービス「DIAL104 そのままおつなぎします」
104の番号案内のあと、そのまま電話を切って掛け直すことなく相手に接続できるサービスとして今年1月までに約538万件も利用されてきました。

しかし、この「DIAL104」の広告に、実際よりも有利なサービスだと誤認させる不当な表示があったことが判明。
サービスの利用には、1回あたり31.5円の接続料がかかることや、通話料も通常より割増になることにつき、 当初の広告には表示がなく、2007年10月以降の改訂された広告でも表示が小さく見にくいものでした
これらの事実をとらえ、公正取引委員会は景品表示法違反の不当表示(有利誤認)に当たると判断、NTT東日本と西日本に排除命令を出しました。

携帯電話料金の不当表示に関する警告が出されるなど、通信業界の広告については今までもトラブルが発生していましたが、排除命令という形式で行政処分が下されるのは初めてのことです。

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2008/3/8

弁護士法に関するコンプライアンス-スルガコーポレーションのケース

Filed under: (4)企業間・社会・環境コンプライアンス — 家坂圭一 @ 2:49

■ニュースの概要

東証2部上場の不動産会社スルガコーポレーション が千代田区麹町にあった秀和紀尾井町TBRビル(Googleマップ)の立ち退き交渉にあたり、光誉実業なる会社に交渉を依頼。
スルガ社から所有権の譲渡を受けたとして、光誉実業は所有者の立場で立退き交渉を行ったが、この譲渡は立退き交渉を依頼するための仮装行為であり、実態を伴うものではなかった。
したがって、光誉実業の行為は非弁護士による法律事務に該当し、弁護士法72条に違反する。
このような論理で、警視庁組織犯罪対策4課は光誉実業の社長らを逮捕。
光誉実業は指定暴力団と関係が深いとされ、スルガ社から光誉実業に支払われた報酬の一部が指定暴力団に流れたのではないか、と疑われている。

■非弁護士による法律事務の禁止

1.弁護士法72条の趣旨

弁護士法72条は以下のように規定しています。

第72条(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

細かい話はあとでやりますが、まずは要約してみると、以下のようになるでしょう。
弁護士でない人が、報酬を得る目的で、法律事務を取り扱うことを業としてはいけない。

では、なぜこのような行為が禁止されるのでしょうか。
その点について説明している最高裁判例があります。

同条制定の趣旨について考えると、弁護士は、基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とし、ひろく法律事務を行なうことをその職務とするものであつて、そのために弁護士法には厳格な資格要件が設けられ、かつ、その職務の誠実適正な遂行のため必要な規律に服すべきものとされるなど、諸般の措置が講ぜられているのであるが、世上には、このような資格もなく、なんらの規律にも服しない者が、みずからの利益のため、みだりに他人の法律事件に介入することを業とするような例もないではなく、これを放置するときは、当事者その他の関係人らの利益をそこね、法律生活の公正かつ円滑ないとなみを妨げ、ひいては法律秩序を害することになるので、同条は、かかる行為を禁圧するために設けられたものと考えられるのである。

全て一文(途中に”。”がない!)で333文字もあり、かなりややこしいので、図にまとめてみると、こんな感じです。
つまり、「資格も持たず、規律も守らない人(非弁護士)が、金儲けのために他人の法律事務に口を出すようなことを認めると、最終的には法律秩序を害する」ということが理由になっています。

弁護士法72条の趣旨

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