特定継続的役務提供に関するコンプライアンス-ラ・パルレのケース
■今回のケースでは
1.「特定継続的役務」に該当(特商法41条)
エステティックの役務(サービス)は、特定継続的役務にあたります。
(政令での正しい定義は、「人の皮膚を清潔にし若しくは美化し、体型を整え、又は体重を減ずるための施術を行うこと」。)
したがって、エステに関する契約が1ヶ月を超える期間にわたるものであり、総額が5万円を超える場合には、その契約は特定継続的役務提供契約にあたることになります。
2.書面交付義務
(1)概要書面(特商法42条1項)
契約を締結しようとするときには、契約締結の前に、概要を示す書類を交付しなければなりません。
消費者が契約を締結するかどうか、を判断するために必要な情報を提示するためです。
概要書面を交付せずに契約を締結するのは違法行為です。
(2)契約書面(特商法42条2項)
契約を締結したときには、遅滞なく法定事項を記載した契約書面を交付しなければなりません。
契約書面を交付しないのはもちろん違法ですし、交付したとしても、金額・契約内容など法定事項の記載に不備があれば違法となります。
3.誇大広告の禁止
特定継続的役務提供に関する広告は、サービスという目には見えないものを広告するものであり、その内容が適正であることが強く求められます。長期間かつ多額を要するサービスであればなおさらです。
そこで、法は
- 役務の種類または内容
- 効果または目的
- 国・地方自治体や著名な法人・個人の関与
- 販売価格
- 支払時期・方法
などにつき、著しく事実に相違するとか、実際より著しく優良・有利であるという広告を誇大広告として禁止しています。
今回のケースでは、
- ニキビ施術のBefore-After写真を掲載し、治療と誤認させる広告
- 「結果が出なければエステでない」など全ての契約者に効果・効能があると誤認させる広告
が誇大広告とされています。
4.禁止行為
(1)不実告知(特商法44条1項)
「必ずやせる」、「1度目のコースよりももっとよくなる」、「完璧に治る」などの宣伝文句は客観的な証明が不可能で、不実と評価せざるを得ません。
このように、役務の効果について不実のことを告げる行為は禁止されています。
また、「3万円の無料エステを体験した場合は、エステの契約をしなければならない決まりになっている」という事実は、消費者が契約を必要とする事情に関し、不実のことを告げる行為です。
(2)事実不告知(特商法44条2項)
「契約金額を明確にしない」、「契約内容欄について説明しない」、「月々の支払額、支払回数の説明をしない」などという行為は、契約に関する重要な事項を故意に(知っていてわざと)伝えない行為であり禁止されています。
■関連知識
今回の問題では、東京都条例違反も問題になっています。
具体的には、以下の点です。
- 不適当な与信契約
- 販売目的隠匿
- 過量販売
これらに関しては、特定商取引法よりも、都条例の方が進んだ消費者保護をしています。
都条例について詳しくは以下のサイトをご覧下さい。
[…] JUKI子会社 ラ・パルレ […]
ピンバック by ニュースで学ぶコンプライアンス » 第3巻 消費者に関するコンプライアンス — 2008/3/26 @ 18:58