景品表示法に関するコンプライアンス~デパートの不当表示
■ニュースの概要

百貨店など10社の大規模小売業者で販売していた商品(魚・鶏・家具)につき、原産地・原産国や原材料が実際と異なった表示(広告など)があった。
このため、公正取引委員会が、景品表示法に基づき各社に警告した。
また、日本百貨店協会 に対しても、自社で原産地を確認する体制を整備することを要請した。
具体的な不当表示の内容は以下の表の通り。
| 店舗 | 商品 | 表示 | 実際 | |
| 1 | 小田急百貨店 | 一夜干 | 山口・仙崎一夜干 | 一部が仙崎港以外で加工したもの |
| 2 | ユニー | 鶏詰め 合わせ |
宮崎地鶏 | ブロイラー |
| 3 | JR西日本伊勢丹 | 鶏炭 火焼 |
地鶏炭火焼 | ブロイラー |
| 4 | 丸井今井 | 家具 | 大イタリア展 イタリア製 |
中国産 |
| 5 | 伊勢丹 | 家具 | イタリア展 イタリア製 |
中国産 |
| 6 | 京王百貨店 | 家具 | イタリア家具フェア イタリアフェア |
中国産 |
| 7 | 松屋 | 家具 | イタリア展 | 中国産 |
| 8 | 岩田屋 | 家具 | イタリア展 イタリア家具 |
中国産 |
| 9 | 宮崎山形屋 | 家具 | イタリア展 イタリア家具 |
中国産 |
| 10 | 山形屋 | 家具 | イタリア展 イタリア家具 |
中国産 |
[出典]
【公正取引委員会(PDF)】大規模小売業者10社に対する警告等について
(チラシの実物も見たい場合は、コチラから。)
●参照記事
- asahi.com:百貨店など10社に警告 家具・地鶏で不当表示 公取委 - 社会
- 「イタリア展」に中国製家具 公取委 百貨店など10社警告 - MSN産経ニュース
- 百貨店など10社、家具や中元商品の産地を誤表示、公取委が警告 - ニュース - nikkei BPnet
■景品表示法の仕組
景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)は、不当表示(広告など)や過大な景品類(オマケ)の提供を規制することにより、業者間の公正な競争を確保するとともに、一般消費者の利益を図ることを目的とします(景品表示法1条)。
公正取引委員会(略して「公取(こうとり)」)が所管しています。
「表示」とは、顧客を誘引するために商品・サービスの内容・取引条件について行う広告などのことをいいます。
つまり、チラシや新聞・雑誌広告、ネットでの広告などを広く含みます。
何が不当表示にあたるかは、景品表示法の4条に示されており、下の3つをいいます。
| 条文 | 内容 |
詳細 |
| 1号 | 優良誤認表示 | 商品・サービスの品質・規格その他の内容についての不当表示 |
| 2号 | 有利誤認表示 | 商品・サービスの価格その他取引条件についての不当表示 |
| 3号 | 公正取引委員会指定の表示 | |
今回のケースで問題になったのは、1号の優良誤認表示と、3号の公取指定表示です。
「商品の原産国に関する不当な表示」を見てみましょう。
商品の原産国以外の国の国名…の表示によって、商品が原産国で生産されたものであることを一般消費者が判別することを困難とさせてはならないとされています。
そして、ここでいう「原産国」とは、「その商品の内容について実質的な変更をもたらす行為が行なわれた国」のこと、今回の家具のケースに関していえば、原産国は中国です。
それなのに、「イタリア展」などという原産国以外の国名を表示することは、一般消費者に「イタリア製」であると原産地を誤認させる可能性があるからマズイということなのです。
■関連テキスト項目
テキスト第3巻『消費者に関するコンプライアンス』
No.08「景品表示法の問題」
■関連する法令
第1条(目的)
この法律は、商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の特例を定めることにより、公正な競争を確保し、もつて一般消費者の利益を保護することを目的とする。
第4条(不当な表示の禁止)
事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号に掲げる表示をしてはならない。
- 一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と競争関係にある他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示すことにより、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示
- 二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と競争関係にある他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認されるため、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示
- 三 前二号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示であつて、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認めて公正取引委員会が指定するもの
(2項以下略)
2 外国で生産された商品についての次の各号の一に掲げる表示であつて、その商品がその原産国で生産されたものであることを一般消費者が判別することが困難であると認められるもの
- 一 その商品の原産国以外の国の国名、地名、国旗、紋章その他これらに類するものの表示
- 二 その商品の原産国以外の国の事業者又はデザイナーの氏名、名称又は商標の表示
- 三 文字による表示の全部又は主要部分が和文で示されている表示
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