会社の商号の変更(松下電器はパナソニックへ)
■ニュースの概要
松下電器産業株式会社が本日(2008年10月1日)をもって、パナソニック株式会社に社名を変更。
創業以来90年間使い続けた創業者「松下」の名をを社名から外した。
また1925年以来のブランドであるNationalもPanasonicに統合する(2009年)。
| 前史 | |
| 1918年 | 松下電気器具製作所を設立・創業 |
| 1925年 | 「National」ブランド立上げ |
| 1929年 | 松下電器製作所と改称 |
| 1935年 | 株式会社に。 社名は松下電器産業株式会社 |
| 1955年 | 「Panasonic」ブランド立上げ |
| 2008年 | |
| 1月10日 | 臨時取締役会で、 「パナソニック株式会社」への社名変更を決議 |
| 5月28日 | 株主総会の招集 |
| 6月26日 | 株主総会で社名変更を決議 |
| 10月1日 | 正式に社名変更。 パナソニック株式会社に。 |
【参考サイト】
■なぜこのニュースを取り上げる?
今回の件は、何かのコンプライアンス違反だったり、事件だったり、というわけでは全くありません。
このおめでたい(?)ニュースをきっかけに、たまには会社法をやろうかと思ったのです。
テーマは、以下のようなところです。
- 社名(商号)・定款とは
- 会社の設立手続
- 社名や定款の変更手続
■社名(商号)・定款とは
1.商号とは
一般的に会社名とか社名と言っているもの、例えば、株式会社ビーグッド教育企画といった会社の名称を法律の世界では商号と呼びます(会社法6条)。
人間にそれぞれ名前があるように、会社にも名前がなければそれを特定することができないのです。
2.定款とは
確かに名前は重要ですが、名前だけが決まれば、それでOKということにはなりません。
その会社が
- 何をやる会社で(目的)、
- どんな名前で(商号)、
- どこにあるのか(所在場所)
というようなデータは、会社にとって絶対に必要です。
これらの項目が決まっていなければ、その会社と取引をする人も心配でならないからです。それより何より、会社を経営している人やそこで働いている人も何がなんだか分からなくなってしまうのではないでしょうか。
このような会社にとっての基本的な情報、正確にいえば「会社の組織と活動に関する根本規則」を定款(ていかん)と呼んでいます。
■会社を設立するには
会社を設立する(新しく作る)際の手続を見てみると、商号や定款の重要性がよく分かります。
株式会社を設立するには、まず、会社の根本規則である定款を作成しなければなりません(会社法26条)。
もちろん、この定款で定めるべき項目の中に、商号も含まれています(会社法27条2号)。
(他にも色々な手続がありますが、今回はグッとはしょります)
定款作成等の手続を着々と済ませ、登記をしたときに、会社が初めて成立するわけです(会社法49条)。
(それまでは設立中の会社という中途半端な存在に過ぎません。)
登記しなければならない項目の中にももちろん、商号が含まれています(会社法901条3項2号)。
▲登記とは
「会社を始めました。私が社長です。」
「名刺も作りましたよ。ハイこれです。」
などと口で言われても、いかに立派な名刺を渡されても、それだけでその会社を信用することはできません。 言うだけなら何でも言えますし、会社などという存在は目に見えるものではないのですから。
こんな言いたい放題のルールでは、取引の安全性は完全に無視されてしまいます。そこで、国が帳簿(登記簿)を作成・管理し、その会社がどういう存在なのかを証明してくれるシステムを用意しました。
これが登記制度ということになります。この登記簿に会社の存在や内容をキチンと登記(登記)しておけば、
- その会社と取引したい人は登記簿の内容を見ることで会社の概要を知ることができますし、
- 会社も、自分たちがどういう会社なのかを証明できる
と、お互いにメリットが出てくるわけです。会社法では、登記を済ませない限りは会社として認めないというルールになっています。
※登記については法務省の法務局という役所が担当しています。
興味を持たれた方は法務局のWebサイトを御覧下さい。
■法務局ホームページ



